※観覧車の中、ゆっくり上っていくシーンから、どうぞ!







 子供が電車の外の風景を見ているような格好で、膝をついて窓の外を眺めているゴンに、ヒソカはそっと近づく。
 覆い被さるような影に、ゴンは顔を上げて咎めの声を発する。


「ヒソカ、立ったらバランスが・・・」
 悪くなるよ、と続けようとした言葉はヒソカの唇に奪われる。
 最初は甘く、優しく、唇を食むようなキスが、段々と激しさを増しヒソカはゴンの頭を抱き寄せ、舌を挿し入れて絡めていく。


 ヒソカの唐突の行為と息苦しさに、ゴンは抗議の意を込めてヒソカの肩をバシバシと叩くが、ヒソカはそんなゴンの抵抗ごと抑え込むように、小さな身体をギュウと両腕で力強く抱き締める。
 時折熱い吐息を零しながら、永く激しくゴンの唇を貪るヒソカ。ゴンに覆い被さる形だった体勢は、くちづけの合間にヒソカがベンチに座り、ゴンの身体を膝の上に座らせる形に導いていた。
 ようやくヒソカがゴンを解放すると、ゴンは顔を真っ赤にして目には涙を浮かべてヒソカを睨みつける。


「な、何すんだよっ・・・!」
「何って・・・クロロともしてたくせに、何をとぼけているんだい?」
 少し意地悪く問いかけるヒソカは、ゴンの背中に回した手を腰へ、尻へと下ろしていく。
 ヒソカの手の動きにゾワワっと感じたゴンは、「やめてよ・・・!」と声を上げて身を捩るが、ヒソカはゴンの耳元で囁く。


「ダメだよ、ゴン・・・抵抗するなら、『ソーマの書』はあげないよ?」
「っ・・・!」
 ヒソカの言に息を呑み、仕方無しにゴンは抵抗を止め、耐えるようにギュッと目を閉じた。


 大人しくなったゴンに、満足そうに頷き、まるでご褒美でもあげるような様子でヒソカは再びゴンにくちづける。
 舌を挿し入れ深くくちづけながら、ヒソカの手は更に下へと伸び、ゴンの太腿を撫でながらふわふわのスカートの中へと侵入してくる。


「やっ・・・!」
 唇を強引に離し、思わず拒絶の声を上げるゴン。その声と表情に、ヒソカはこの上なく興奮を覚え、ニヤリと愉しそうに笑みを浮かべる。


 が。


 ゴンのスカートの中で指先に触れた感触に不思議な感覚を覚えたヒソカ。
 ん? と首を傾げて、一思いにバッとゴンのスカートを全開にめくり上げてみる。
 ぎゃーーー!! と色気のない声を上げるゴンに構うことなく、ヒソカはスカートの中身を遠慮なくまじまじと食い入るように見つめる。


 ゴンが履いていたのは、裾にフリルとリボンのついた真っ白なかぼちゃパンツ・・・・・・


「・・・ゴン、これ、どうしたの?」


 これ、と差すものは当然ゴンが履いているかぼちゃパンツ。自身が送った衣装の中に、こんなものは無かったはずと思いながら、ヒソカは恐る恐る問い掛ける。
 問われて、一瞬何のことだがわからなかった様子のゴンだが、ヒソカの視線がかぼちゃパンツに向けられているのを見て、ゴンは素直にあっさりと答えた。邪気も悪気も無い、元気な笑顔と共に。




「ん? クロロからもらったんだ!」


「???!!!!」




 その一言に大きなダメージを受けたヒソカは、無言でゴンの身体を抱えてベンチにすとんと座らせてやり、自身は反対側のベンチに移動して深く腰掛ける。


 脚を組み、不貞腐れた表情で拗ねたように外を向いているヒソカの様子を見て、ゴンは自分が何か悪いことをしたのだろうかとひたすら首を傾げる。
 悪気が無い、ということは、時として残酷である。


「酷いよ・・・ゴン・・・折角の僕とのデートの時に、他の男からもらったものを身に着けてくるなんて・・・?」
 いじけたように呟くヒソカに、ゴンは更に無邪気に「だって、コレ履いてるとあったかいんだもん!」と元気良く言い放つ。
 そのあまりに悪気の無い言い種に、逆にイラっとしたヒソカは、バッと立ち上がってゴンのスカートの中に再び手を伸ばす。


「な、何すんだよ、ヒソカっ・・・!」
「ゴン、そんなものは今すぐ脱ぎなさい! 寒いなら僕が後で違うの買ってあげるから・・・?」
「ヤダヤダ! 脱がないよっ!」
「いいから、脱ぎなさいっ?」
「ヤダーーー!」


 パンツのゴム部分を押さえて足をバタバタさせるゴンと、必死にそれを脱がせようとするヒソカと。
 二人の攻防により、彼らの乗ったゴンドラだけが大きく揺れ動いている観覧車を、キルアは殺意を込めて地上から見上げていたのだった。